あの子のご遺骨で真珠が誕生する「真珠葬」

大切なペットのお骨。あなたはどのように供養していますか。
霊園に納骨する人、私有地に埋葬する人、骨壺に納めて自宅で供養をする人、様々でしょう。

PAWS MEMORYでは、新しい供養のかたちとして ウービィー株式会社の「真珠葬」をご紹介しています。
「真珠葬」とは、養殖真珠を育てるアコヤガイにペットのお骨を核として入れ込み、美しい五島列島の小島で１年かけて真珠＜虹の守珠（にじのもりだま）＞をお作りするというものです。＜虹の守珠＞は、ジュエリー用に加工された丸い真珠とは違い、一つ一つ形が異なり、色合いも多様性のある世界に一つだけの真珠となります。

「真珠葬」の始まり

「真珠葬」が生まれたのは、旅立った愛犬を想う水産科学者のアイデアと奈留島での出会いがきっかけでした。
長崎大学大学院　水産・環境科学総合研究科　松下吉樹教授は愛犬の「ラン」を悪性リンパ腫の為10歳で亡くしました。静かになった家の中にポツンと置かれた 小さな骨壺を見ると、必死の治療もランを苦しめただけだったのではないかと悔やむ気持ちがあったそうです。
そんな中、仕事で向かった奈留島で、真珠養殖を行う多賀眞珠 清水多賀夫代表、ウービィー株式会社 増田智江代表と出会いました。「自宅でお骨壺に拝んでいるのが悲しみしかなく、美しい真珠だったら形見として持っていられるのでは」※1という松下教授の思いを受け、清水代表、増田代表がプロジェクトを形にしました。３人は何度も試作を重ね、２年にわたる試行錯誤の末、ついにランの＜虹の守珠＞を完成させました。

奈留島で過ごす1年

＜虹の守珠＞誕生の地は、長崎県五島列島のほぼ中央に位置する奈留島。世界文化遺産に登録されている江上天主堂が、訪れた人々を神聖な気持ちにさせることから祈りの島と呼ばれています。
 
＜虹の守珠＞が作られている間、お骨のお預かりケースや写真は、奈留島の工房で作られた木製の個別ロッカールームで保管されます。写真のシルエットを象ったマグネット（椿の木）が表札として貼られるのです。
 
＜虹の守珠＞の核となる「虹守核（にじのもりかく）」とは、1つのお骨と迷子防止用のICチップを合わせ丸く樹脂コーティングを施したものです。その「虹守核」をアコヤガイに入れる「核入れ」が行われ、海に入ります。1～1ヵ月半程穏やかな海で養生、その後栄養豊富な沖合の海へ移動します。沖では温度や海水の流れ、生育状況などを定期的にチェックし適切な場所に随時移動させ成長を手助けします。
奈留島到着の報告や、出来上がった「虹守核」など、その都度写真や動画が飼い主さまに送られてきます。遠い地へ我が子を送り出し心配している飼い主さまが、一緒に成長を見守れるようになっています。

＜虹の守珠＞誕生の時

核入れから約1年後、出来上がった＜虹の守珠＞を飼い主さまご自身で迎えに行くことも出来ます。島までの交通機関や宿はスタッフに相談する事が出来るので安心です。
生前、愛する我が子にしていたブラッシングのように、海から引き上げたアコヤガイの掃除をして誕生の準備をします。
＜虹の守珠＞が誕生した時、笑顔の飼い主さまが多く、たとえ泣いていても、悲しみではなく前向きな涙を流しています。

・真珠葬を行った飼い主さまの声※2
＊免罪符としてやってきたが、それ以上のものがある。やっとゆっくり一緒に過ごせる。
＊みんなに自慢して見せたい。
＊亡くなってからエピソードが増えることはないが、この1年で新たなエピソードが出来た。
＊色々な生物と海の中で過ごすから、その分エネルギーを貰ってきたんだな。土の中はゆっくりしてねって安らかなイメージ、海の中はいろんな子と過ごして生き生きしている。そのエネルギーが自分にも繋がっている。
＊清水さんの「ここ触ってみて、ここだよ」という声かけ等が、大事に見守ってくれていたのだと伝わってきた。
＊ペットロスにならずにいれた１年だった。悲しみより楽しみが強かった。

「真珠葬」で新たな思い出を

ペットの死に対して「自分がもっと早く気が付いていれば」「病院に連れて行っていれば」「あの時傍を離れなければ」など、後悔の気持ちがある人は多いのではないでしょうか。
「真珠葬」は、我が子のお骨を送り出し、＜虹の守珠＞として再び誕生するまでを見届けることで、そういった気持ちが和らぐきっかけになります。どんな色だろう、どんな形になるだろうと考える時間や、誕生までに送られてくる写真や動画を見て、生前のやんちゃな性格が出ているなど、その子への想いが大きくなります。
お別れの先の、新たな思い出や出会いをつないで行けるのが「真珠葬」。奈留島の自然や人たちがそれを手助けしてくれるでしょう。

 
引用元
※1　「真珠葬」公式サイト YouTube【真珠葬】short movie『ヨミガエル～虹の守珠が繋ぐ旅』旅人：酒井敏也　より
※2　「真珠葬」公式サイト　また会えたね　再会のとき-ご参加者の声-　より

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